その言葉を聞いた生徒たちがざわめきあう。
自分が死から抜け出すと生徒たちは観衆気分ゲームを眺めている。
そして目の前ではまるで映画の感動シーンのような状況になっている。
だが今死と関わりたくない生徒たちは、このような生徒もいるんだなと、きっと他人事のように思っているのだろう。
そう思うと哀れに思えてきた。
「高橋‥わかった、お前の分も頑張るよ。」
「ありがと!頑張ってね。」
カードを甲斐聡詞に渡す。
「お前それでも男か!!」
「見損なったぞ!!」
批判の声が飛び交っているがあいつも生きること必死なのだろう。
だが‥。
甲斐聡詞。
命をかけたゲームをしているのにそんなに簡単に信用していいのかな‥?
ふと翔をみると真顔だったが口が少しにやついていた。
お前もか‥。
あの時なぜ翔が高橋と言ったのかわかった。



