「‥ちっ。」
いきなりオレの所にジョーカーがきてしまった。
予想していたより静かな教室に生徒たちは恐怖が増しているだろう。
もしオレがする側ではなくされる側だったら恐怖を感じていたにちがいない。
とにかくこの状況を抜け出さなければ。
次にオレのカードをめくるヤツは何でも右から取るクセがあるとの噂だ。
「これだぁー!‥あ‥。」
あははははははは‥。
ジョーカー見たときのひきつった顔がおもしろ過ぎる。
普段あまり笑わないオレだがあの顔は笑えてくる。
あーぁあ、おもしろ!
と、まぁ、オレが心の中で笑っている最中でも静かに騙しあいの応酬をしている。
おどおどした表情を見せ、まるでジョーカーを持っていると顔で表現しているようなヤツ。
平然とした表情をしているが実はジョーカーをコッソリ隠し持っているヤツ。
表では出さない姿がこのゲームでどんどん見えてくる。



