教室へ戻ると五人以上の生徒たちがいた。
意外と皆朝早くに来るのか。
オレはいつも遅めに来るから知らなかったな。
そしてオレは三浦百子と話しながら、メールを送った。
チラチラと生徒たちが、オレたちを見ているを無視しながら。
「またキシからメールが届いた!」
「私死にたくない!」
「うちだって!!」
メールの内容を見た仲の良い女子たちが、目に涙を浮かべて叫んでいた。
友情なんて紙のように薄っぺらいものにすぎない。
これで少しは本性を現すだろう。
そして騙しあい、傷つけあいが始まる。
オレは三浦百子と話し終えると、自分の席に座った。
「おー!!よかった、まだ始まってない!セーフ!!」
相変わらず元気な翔が、勢いよく教室に入ってきた。
「よ!今日はババぬきだな~。」
ハッハッハと笑いながら嬉しそうに喋る。
「そうだな。」
「それに課題するヒマがないからなぁ、先生のデコピン間違えなし!」
「課題しなかったのか?」
「あぁ、もちろん!」
翔が清々しい顔で言う。
ん?
こいつ楽しんでるのか?
自分が負けたら死ぬっていうのに‥。
しかも今回は二人、自信がないかぎりこんな状況で笑わないだろう。