弁当を食べ終え、準備したモノを持って内田幸平のもとへと急ぐ。
「わっ!ど、どうした?お前も一人なのか?」
内田幸平は屋上でご飯を食べていた。
やはり嘘をついたことに後悔でもいているのだろうか?
カタカタと唇を振るわせて怯えている。
「あぁ、お前が見えてな‥。そういえばオレ、屋上から下を見ろって言われたんだよ。」
「ドッキリってやつなのか?」
「さぁな、オレを驚かして何になるんだろうなー‥。」
「僕も一緒に見てやるよ!」
ふっ‥‥かかった‥。
「それはどうも‥。」
内田幸平が屋上から下を覗き込む。
「何もないぞー、デマじゃないのか?」
「そうか‥。なぁ、なぜお前は嘘をついたんだ?」
「‥え‥?」
内田幸平が振り向く暇もあたえず、肩を強く押した。
小さくなる内田幸平の体。
それを背中で見送った。
みる気などこれっぽっちもない。
そしてドンと叩きつけられたような音とグチャと潰れた音が同時に聞こえた。
さて、教室に戻るかなー。
片付け終え、廊下を歩いているとチャイムがなり廊下で話していたヤツらが教室へと戻っていく。
普段と変わらないところからすると、まだ他のクラスには知られていないのか。
オレは嬉しそうな哀しそうな顔をして教室へ向かった。
「お、戻ってきた!修也遅いぞ~!どこまで行って食ってたんだよ。」
「ん‥、ちょっとな。」
悲鳴が聞こえてこないからすると、まだ気づかれていないのか?
意外だったな‥。
もう全員にメールを送って、返信も届いた。
送るなら今だ!!
翔やその他のクラスのヤツらと話しながら、ポケットに手を突っ込み、黒い携帯電話でメールを送った。