急いで教室へ戻ると、さっきよりもっとざわついていた。


思った以上に反応がいいな‥。


すぐに本性を現しそうだ。


「おい!修也!またキシっていうヤツから来たぞ!!」


翔が小走りしながらこっちにやってくる。


緊張感のある声を出しているが、顔がニヤニヤと笑ったように見えるのはオレだけだろうか?


「あぁ、しかもオレだけに‥こんなメールが届いたんだけど‥。」


「え!?修也君メールが来たの?」


オレの方へクラスの半分の人が集まる。


生徒たちが様々な表情をしてオレの方へ集まる中、翔の笑顔が一瞬消えていることに気がついた。


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清川修也様。

質問です、正直にお答えください。

アナタは今つき合っている人がいますか?


※一時間以内に返事メールを送らない場合、またはウソをついた場合はペナルティーとして‥死んでもらいます。

もちろん無効も同じです。

返事を楽しみにしています。

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「死ぬ?!」


「おい、死ぬって!?‥でもそこまでたいしたこと質問してないな‥。」


オレにはな‥?


「あぁ、じゃあ返信するぞ‥。」


イイエと書いて送信ボタンを押す。


そして、あらかじめストックしておいた正直者メールの送信ボタンをポケットに入れているもう一つの携帯電話で送信した。


これでオレがキシという男とメールをしていると錯覚するはずだ。