俺の頭の中が真っ白になった。
オレは何をしてたんだ?と思うくらいに…。
何か反論したいが、言いかえせなかった。
やりきれない気持ちに下唇を噛むオレ。
教室の空間が佐東未来のものになったと思った時、川辺あかりが奮い立たせるように大声を出した。
「はぁ!?清川は夢の世界の話じゃない!それなのに同じとか言っちゃって。バッカみたい!」
「なん…だと??」
完全に佐東未来を怒らせてしまったが、いつも通りの川辺あかりの言葉に安心するオレがいる。
思わず、ふっと笑った。
「そうだな…、ありがとな。川辺。」
「バカじゃないの!?別に礼を言われるようなこと言ってないから。」
そうだよな…。
実際、オレは人間を殺していない。
今だけでもそう思っておこう……。
佐東未来がオレの知ってる佐東未来ではなくなって動揺した。
それならオレも今まで佐東未来が知っている清川修也でなくなったら動揺するんじゃないのか?
それに、あの人なら学校に着いているはずだ。
もしかすると、この教室の近くにいるかもしれない。
ものは試しだ!!!



