何もしないまま、時間だけが過ぎていく。
オレは学校が終わると、必ずあの教室へと向かう。
最近、学校の許可もなく勝手に模様替えをして、カーテンは黒で白く塗った長いテーブルの上にはあの将棋盤と駒を置いた。
こんなに大胆な行動をしているのだが、誰もこのことには気づいていない。
この教室の存在を先生たちは知っているのだろうか?
上手くいき過ぎて、逆に恐怖すら感じてくる。
ゲーム教室はモノクロで、廊下とは別世界のような感じになっている。
まるでチェスの盤の上でもいるようなとても不思議な感覚におちいる。
ゲームを実行するために、色んなヤツらとアドレスを交換し、今ではクラス全員のメールアドレスを持っている。
ここまでくるのに約ニヶ月経った。
やはりこんなもんだろう‥‥。
今のところ何も問題は起きていない。
「さて‥、ここまでそろったのはいいがどんなゲームをするか。」
主催者と書かれている駒を見つめながら呟く。
強制的で誰にもオレが主催者だと気づかれないような‥。
手紙‥。
それは筆跡でわかるだろうし。
メール?
いや、それは完璧にオレが主催者だとバレる。
メール‥‥。
携帯電話‥‥。
そうか‥!!