敗者がいない??
そんなバカな…。
「さて、警察に自首をしに行ってこよう。」
伊藤翔があまりにもサラッと言うものだから、
どう感情を出せばいいのかわからなくなる。
「ちょっと待ちなさいよ!じゃあ、ありさは何で死んだのよ!!」
「死んだ?何の事行ってるんだ?」
その言葉にオレたちは顔を見合わせる。
伊藤翔も驚いていた。
オレが考えていたもう一つの最悪な推測が現実のものへとなってきた。
どうやら伊藤翔が主催者メーケで警察に行った、終わりというわけにはいかないらしい。
「伊藤がありさを殺したんじゃないの!?」
「いや、メールではそう書いてるけど、殺すのはゲームが終了してからの予定だから…。」
じゃあ、川辺ありさを殺したのは……。
オレは思わず目をつぶった。
「なぁ、もしかしてだがこのゲームは誰かの指示なのか?」
「………修也、お前怖すぎるだろ…。」



