オレの部屋に入りこみドアに鍵をかける。
階段を上っただけなのに、もう疲れるなんてこのゲームで生き残れるのか?
そんな状況に不安を持ちながらも、ふぅと息を吐いて、これからどうするか考える。
川辺あかりは訳がわからないと言った表情でオレの行動をギロッと睨んでいる。
「本当何なの!?リビングにいれば良かったじゃない?そ、それなのに何で清川の部屋になんか!!」
「実はオレ、あいつと玄関で目が合ったんだ。その時あいつ…笑ってたんだよ。まるで中に入っても無駄だぞと言ってるように。」
「えっ……?」
確かに目が合ったときに獲物を見る目をしていた。
だから渡総馬が家の中に入ったからといって、
諦めるはずもない。
きっとこれから何かを……。
川辺あかりを見ると、さっきの強気な表情や声はなくなり恐怖のあまりに真顔になっていた。
「とにかく、あいつがこれからどんな行動をするかだが……。」
パリッ。
オレが話している途中で、何かが割れたような音が聞こえてきた。
「おい、今の音聞こえたか?」
「音?……いや、何も聞こえなかったけど。」
おかしいな、確かに聞こえた気がしたんだが…。
そう思った次の瞬間、恐怖が突然オレたちに襲いかかってきた。



