オレが一通り話し終えた後、天原神はフゥと息を吐いてオレを真っ直ぐに見つめてきた。


ドキッとオレの心臓が速くなる。


そして天原神はゆっくりと口を開いた。


「まぁ、突飛な話すぎて警察官としては信じがたいけど…仲間に入ったら面白そうッスね。
自分、何か手伝おうか?」


この人に言って良かったな。


「そうですね。詳しくは話せませんが、この人を見張ってくれませんか?」


そう言いながら、一枚の写真を見せる。


「ん?別にいいッスけど、長くは見張れないッスよ。本業もあるしね。」


警察官にこんなことを頼むなんて本当にバカだと思う。


だが、他に頼める人がいない……。


だから正直引き受けてくれるとは思わず、オレは目を見開いてしまった。


「ニャハハ!そんなに驚かなくても。面白そうだし、自分がいなくたって組織はうまくやっているッスから暇つぶしにはもってこい。」


「すみません、本当にいろいろとありがとうございます。」


「いいッスよ!それよりいいんッスか?こんなに暗いし、早く家に帰った方がいいッスよ。」


へ?暗い??


天原神との会話に夢中になっていて、外がこんなに暗いことに気がつかなかった。


やべっ!絶対母さんたち心配するぞ!


「じゃあ、見張りよろしくお願いします!では!!」


「はいはい、何かあったらまたここへ来て!」


流れ作業で礼をして急いで家へ向かった。