確かにハッキリとした口調で言った。


だが、向こうは少しも信じてなさそうに、ジロジロとオレを凝視する。


まるでテレビドラマでも見ているようだ。


だったら今のオレの立場は犯罪者…か。


殺したんだろ?と言われて、はい!と応えるヤツがどこにいる??


違うならなおさら…。


誰一人として仲間はいない。


ただ説明をしにきただけなのに、犯罪者扱いされて本当に来るんじゃなかった。


沈黙がその場の空気を重くしていることがすぐにわかる。


オレが何か言った方がいいのか?


いや、オレからいろいろと話しても今の状況だからムダか……。


ふと、前の男性を見るとオレをジッと見つめて少し大きめな声を出し始めた。


「あのな、鳥沢海の母親から聞いてんだ!無理やり家に上がり込んだそうだな!!」


やっぱり母親に聞いたりしたのか…。


「はい、諸事情もあり、急いで鳥沢海の安否を知りたかった。それだけです。」


オレはあえて冷静な口調で言った。


もし感情的に言ってしまったら、完全にオレが犯罪者になってしまいそうでならなかったからだ。


オレの冷静さが気にくわなかったのか、男性は
机を強く叩いた。


思わず肩があがる。