さて、いざ出かけたのはいいものの…。


翔からいろいろと教えてもらい、オレは警察署であのときのことを説明しに行く。


だが外へ出かけると不安がどんどん大きくなってゆくのがわかる。


いろいろと聞かれるのか?


いや、ただ説明をすればいいだけだ。


ゲームのことまで話してもきっと本気にせずに受け流される。


それならいっそ話さない方がいいのではないのか?


そんな自問自答を繰り返しているうちに、あっという間に警察署にたどり着いた。


まず、警察の人になぜここへ来たのか説明をして案内されたまま、指定された場所へと進んでゆく。


そして机とイスしかない部屋入ると、オレを残してどこかへ行ってしまった。


それにしても殺風景だな…。


話を聞くことに必要な道具以外、余分な物がいっさい置かれていない。


刑事ドラマみたいだな…。


オレは今おかれている状況も理解せずに、人事のように感じていた。


そしてオレがこの部屋に入って数分後、数人の男警察の人たちが入ってきた。


急にむさ苦しくなってくる。


「君、名前は?」


オレの向かい側に、ドッシリと座ったポッチャリ体型の警察の人が話しかけてくる。