人間ゲーム



沈黙がリビングの空気を重くする。


思わずオレは顔をしかめてしまった。


それに気がついたのか、オレの横にいたショコラが鳴いて沈黙が崩れた。


「おはよう、皆。」


オレがもう一度言うと皆笑顔でおはようと言ってきた。


「なぁ、修也。今日の朝ニュースで高校生が刺されたらしいが、まさか……。」


父さんが冷静な口調で言う。


父さんがまだ言っている途中だったが、それをはばむようにオレは口を開いた。


「皆、見たんだよな?…そうだよ、その高校生がオレと同じクラスの生徒。」


父さんに似ているのか、オレも冷静に言った。


今オレどんな顔をしているんだろう?


皆、とても心配そうな顔をしてオレを見ているということは、疲れた顔でもしているんだろうな…。


あれ?


「何で父さん聞いたんだ?制服着てるならオレたちの高校だってわかるばずだろ??」


そう言うと、皆顔を見合わせて少し驚いた顔をしている。


どうしたんだ???