人間ゲーム



「三浦…?」


オレの目の前にいたのは三浦百子だった。


百子は笑顔でオレに微笑みかけている。


思わずオレも笑顔になった。


「久しぶりだね!私イジメられて自殺したの…。あの子たちが憎い。」


夢と変わらない笑顔だったが、別人としか思えなかった。


「何を言っているんだ?」


「そのままだよ?死んでほしい。だからこの想いを晴らして。お願い。」


おかしい…。


三浦百子は夢の中で知り合っただけだ。


現実で同じ性格とはかぎらない。


だが、目の前にいる女性を三浦百子だと思いたくてはなかった。


「お前も憎いだろ?夢と同じ性格だよ。三浦百子は…。」


三浦百子の横では向こう側のオレが不気味に微笑む。


「知らない。こんな人。オレは知らない。」


いつの間にかオレは真顔になっていた。


何の感情も感じず、ただ冷静にオレは応えた。


いや、感じたくなかった…。


「ねぇ?何で???」


三浦百子の笑顔が不自然にグニャリと曲がり、その場の空気が一気に変わっていった。


「何でなんだ!!!!!」


オレは精一杯の大声で言う。


その瞬間、急に意識がもうろうとし始めてその場に倒れ込んだ。


「復讐をすれば…………。」


薄れる意識の中、白骨化した三浦百子は不気味に笑っていた。


そこでオレの意識は途切れた。