人間ゲーム



起きてほしくなかったことが現実となってしまった。


オレはどうすればいい!?


考えても答えはでてこない。


とにかく、今はチェーンメールを待つしかない。


時間だけが過ぎてゆく。


外で子どもたちが楽しそうに遊ぶ声が聞こえてきた。


もうそんな時間になったか。


時計を見ると十一時を過ぎていた。


状況が全然わからない‥‥。


まだ始まっていないかもしれないし、チェーンメールが色々な生徒に送られている最中なのかもしれない。


「ただ待つことしか出来ねーのかよ。」


もどかしさで枕に拳をめり込ませる。


夢の中では主催者だったから、事前にゲームのことも知っていた。


だが現実ではオレは主催者メーケの手のひらで遊ばされている一人にすぎない。


こんな気持ちで生徒たちはゲームをしていたのか‥。


何だか胸が痛くなってきた。


「そんな感情はいくらでもつくれる‥、だが今は状況を知らなければ。」


状況を知らなければ行動がとれない。


だから、今オレは‥‥‥。


片手で握りしめていた携帯電話を持ち直し、メールを打ち始めた。


夢でのクセだったのか、いつの間にか同じクラスの生徒全員のメールアドレスを登録している。


片っ端からメールをして、メールを今誰が誰に送っているのか情報を集めることにした。


その返信は、


《まだ送られてない。》


《私五分前に送られてきたから友だちに送った。》


色々な生徒に送るほど、チェーンメールのルートがわかった。


それと同時にある疑問もいだいた。