「あかり‥だけど。」
あかり!?
あかりといえば川辺あかりか‥。
確認しなかったから、誰なのかわからなかった。
「あ、あぁ‥川辺か。珍しいな。」
現実でも川辺あかりは三浦百子をイジメていたらしい。
どんなふうにイジメたのか想像がつく。
だから川辺あかりは正直、嫌いだ。
「そう?いや、何か変なメールが届いてきて気味が悪くてね。」
「それはオレにも届いた。きっとクラス全員送られただろうな‥。で、なんでオレに電話してきたんだ?」
オレが素朴な疑問を言うと、急に川辺あかりの声が大きくなった。
オレ、まさか怒らせた?
「別にいいでしょ!?誰かに電話しようと思ってランダムに連絡先見たら清川の名前が出たんだから!」
なるほどな‥。
てか、ランダムに決めるなよ。
「そうか、これはあくまでオレの予想だが、これからゲームが始まると思う。」
「ちょっと、何でそんなことが言えるのよ?ただのたちの悪いイタズラかもしれないじゃない?」
普通ならそう考えるのが最もだ。
だが‥‥。
「それはあくまで予想だ。もしかしたらこれから地獄絵図を見るかも‥。」
「清川、あんた頭大丈夫なの?そんなことあるはずないでしょ?バカらし!」
そう言って川辺あかりとの会話は途切れた。
何だ?急に電話して自分で切って‥。
オレは携帯電話を見つめながら少し不満な顔をした。
これから‥だよな。
携帯電話を置き、ゲームが始まる前に準備することをずっと考えたが、まとまらなかった。



