オレが笑っているとようやく広人の目が覚めたのかハッとした顔でオレを見た。


「広人見てると面白いわー、あの行動は小学生低学年なみだぞ?」


「え?え!?兄ちゃん!?なんで起きてるの!早いねー!!」


オレってそんなに遅く起きてたっけ??


夢の中の癖で早く起きてしまったが‥。


まだ信じられないといった様子でオレをマジマジと見ている。


「そんなにオレを見るな、まるで目の前に珍しい動物がいるような顔して。」


「いや!珍しいよ!!だって普段俺より起きるの遅いじゃん!!」


そうだったっけ‥?


全然わからねー‥。


「ほら!二人とも早く食べて学校行ってきなさい!」


母さんの言葉に大人しく従うオレたち。


ははっ、なぜか笑えてくる。


少し雑談をしながらご飯を食べて終え、
髪の毛を整えて玄関へ向かう。


「ちょっと、修也弁当は??」


え?‥あぁ、そうだっけ??


「忘れてた‥ありがと。」


「今日テスト頑張ってね!」」


そう言われながら渡される弁当。


やはりまだ馴染めず、それが当たり前だったのにとても新鮮だ。


「あぁ、頑張る!」


少し反応が遅れたが、笑顔でこたえた。


そして弁当をネコバッグの中に入れて玄関のドアを開け、学校へと歩き始める。


こうして夢の中ではなかった会話だらけの朝が始まった。