ゲームをしてみてオレの考え方が変わった。


恨んでも何も解決しないと言う翔の言葉に衝撃を受けた。


確かに恨んでも何も解決しない。


根本的に復讐なんて間違っていたんだ。


復讐したって家族が戻ってくるわけでも、喜ぶわけでもない。


きっとオレがしたことを哀れむだろう。


いや、それ以上に怒られるのかな?


もしかしたらその両方なのかもしれない。

        
オレはこれから今まで起こしたことを償わなければならない。


人間は複雑で残酷な生き物だ。


平気にイジメが行われる。


だが、いいところもある。


前へ進もうとする向上心。


特に翔にはいろいろと気づかされた。


それだけでオレは満足だった。


ありがとう‥‥。


‥‥。


‥。


「‥‥兄‥‥ゃ。」


「‥ちょっと‥起きてよ‥‥!」


ん?‥誰だ‥‥?


「ねえ!!」


バッ


「‥広‥人‥??」


顔を上げると横に心配そうにオレを見ている広人の姿があった。


「夜ご飯出来たって!!」



「え?‥あぁー‥、すぐ行く。」


どういうことだ‥?


なんで広人が生きてる‥???


もしかして、今までのは全て夢だったのか‥??


まさかの夢オチってヤツなのか!?


「行かないの?あ!そうそう、スゴくうなされてたけど大丈夫?」


周りを見るとそこはオレの部屋で勉強机にうつ伏せで寝ていたらしい。


「ちょっと‥長い夢を見てた‥。」


そういうしかなかった‥。