人間ゲーム



「お前、伊藤翔だよな!?」


「お、おう‥違うと思ってたのか?」


「いや、そういうことじゃなくて。」


今のは確認。


三浦百子が最後に言ってた『い』と言う言葉、そして財布のS‥。


オレはずっと兄貴は年がうえだと勝手に思いこんでいた。


だが、もしオレが思っている通りなら‥。


「な、なぁ‥翔の財布に銀の刺繍でSとか刻んでないよな?」


恐る恐る聞いてみる。


「お~!なんで知ってるんだ?オレのラッキーカラーが銀だからずっと銀の刺繍してるんだよー!!」


予想があたっていた。


やはり翔は‥‥。


「翔、翔はなぜ三浦百子のお通夜と葬式に行ったんだ?翔と三浦さんが話すところなんて見たことね~ぞ?」


「一応同級生だからなぁ~、そういうの必ず行くんだよ~こう見えてもな!」


確かに行くのかもしれない、だが‥。


「翔、お前‥‥。」