「も、もしかして‥‥!」


川辺あかりがひきつった表情のまま言う。


「はい、改めまして!!清川修也ことキシです!!どうぞよろしく。」


周りで聞こえる批判の声をスルーしながらムリヤリ笑顔をつくり周りをみる。


「‥‥ふっ。」


恐怖と不安な顔をしている生徒たちとは違い翔だけはいつものようにニヤニヤとしている。


興味深いな‥。


「ねぇ、修也君冗談だよね?」


「冗談?いえ、本気ですよ。」


笑うオレの顔が恐怖をつくりあげる。


「えっと‥、何をするの?」


声がする方を見ると、小さなぬいぐるみを持った女子生徒は小刻みに震えながらオレをジッと見ていた。


「よく聞いてくださりました!それは探偵ゲームです!!」


「探偵ゲーム!!?」


いろいろな場所から探偵ゲームへの不安、怒りの声が聞こえる。


それをまるで聞こえていないかのように笑顔で周りを見渡す。


「はい!探偵ゲームとは‥ルールは簡単ですが、一応黒板に書きますね。」


そう言いながら黒板にルールを書き始める。