となり

それから私はいつものように真面目に授業を受けずにボーっと過ごした。


---キーンコーン…


チャイムが鳴ると同時に4時間目授業もすんなり終わり、教室にいた人たちはそれぞれ、お弁当を出したり購買へ向かう。


私も購買へ行こうと席を立った。


今日は何にしようか。


別になんでもいいか…。


今の私の財布には、昨日家のテーブルにに置かれていた一万円札が入っている。


母親は時々こうやって私がいない間にお金を家に置いておくんだ。


あの人はわざわざ私がいない間をねらって。


私には会いたくないだろうからね。


そんなお金を私はいつもこう考えながら見つめるんだ。