となり

「それに、最近は愛華の方が心配よ」


「…え?」


靴を脱いで上がる。


「だって最近ずっと元気がなかったんだもの。ため息吐いたり、悲しそうな顔して…」


家でも笑っていたつもりだったんだけど、私はかなり感情を隠すのが下手なようだ。


「なにをしてあげたらいいのか、わからなかったから…。料理をたくさん食べさせてあげようって思って、ね」


そう言われて視線をテーブルに向けた。


そこにはすでにたくさんの料理が並んでいた。


唐揚げにポテトサラダ、エビフライ、麻婆豆腐。


そしてまだ料理を作り続けている。


「…2人しかいないのに、作りすぎだよ」


思わず笑ってしまった。


「あら…そうかしら?」


「まったく~。食べあげきれるかなぁ?」


呆れたような言葉だったけど、嬉しかった。


そしてこの日はお腹が破裂しそうな程食べまくった。