となり

確かに、17歳で私を産んだ母は若すぎた。


大抵の人には子育てなんて大きな責任は重すぎるかもしれない。


そして母も例外ではなかったのだ。


だから私を家に置いて外へ出た。


「小さい頃はまだ毎日帰って来てたけど、愛華が5、6歳のころから…だんだん帰ってくる日が少なくなっていった…。


愛華にも言ったことがあったわね、あなたが父親に似ていると……。


あの時の私は…浮気をしたあいつが憎くて仕方がなかった…っ


だから…愛華は関係ないのに、成長するにつれてあいつに似てくる愛華を見ていると、どうしてもあいつを思い出して…怒りを抑えられなかった……っ」


私は自分の頬を触った。


…私は、父親に似ているから……。この顔が憎かったんだ……。


「でも私も、ちゃんとしなきゃって…思っていたの。愛華があいつに似ていようが関係ないって、わかっていたから」