となり

でももちろん私には何もできなくて、目が覚めてくれるのを黙って待っていた。


…ホント、怖いな……。


今までにこんな経験したことなかったから…。


樹も、あの時こういう気持ちだったんだな。


今やっとホントに樹の気持ちを少しだけど、わかれた。


手にグッと力を込めた。


そうでもしないと、手が震えて仕方がない。





…私は、この人に言いたいことがあるんだ。


言えないまま、もう目を覚まさないなんて、絶対ありえないからね。


「…だから、早く起きなさいよ……」