となり

「姫川さん、おはよう」


教室に入ると、クラスメイトにそうやって声をかけられた。


「おはよう」


私はちゃんと挨拶を返すものの、そのまま自分の席に着いて窓の外を眺めた。


なんだろう、この感覚。


私の頭の容量はもうパンク寸前だ。


これ以上何も入らない。


何も考えたくない。


なのに、ずっと母親のことが頭から離れない。


…そりゃ当たり前か、目の前で血を吐いて倒れたんだから。


怖い。


それはなんで?


目の前で人に血を吐いて倒れられたから?


それとも……。