となり

それから数日が経ったころ。


今日は放課後に調理組が家庭科室に集まって焼きそば作りを練習することになっていた。


まずそれぞれ焼きそばを作ってみた。


私は樹に教わったように作っていった。


あの日から、あまり樹とは口を聞いていない。


私も樹も、なんとなく気まずくて。


無心でテキパキと手を動かして焼きそばを作った。


すると近くにいた子がこっちを見ていた。


視線に気づき、その方向を見ると目があった。


2つ結びをした女の子で名前は…なんだっけ?


「…あ、姫川さん…料理上手いんだね」


おどおどした感じでそう言った。


「…ありがと」


一応そう言ってからまた調理を再開した。