となり

放課後。


…よぉし、スーパーに行こう。


スクバを持って教室を出る。


「バイバーイ」


「また明日ねー!」


周りが別れの挨拶をしている中を私は無言で通り過ぎていく。


だけど、その中に


「おーい」


という声があった。


後ろから聞こえた声だったけど、私は一発でその声の持ち主がわかった。


それは、もう聞きなれた樹の声だった。


「おーいっ」


誰かにずっと声をかけていた。


可哀想に、気づかれないなんて…。


なんて思っていると…。