ただの風邪だから放っておけば治るだろうと思いそのまま授業を受けていた。


でも咳は止まらなかった。


保健室で体温を測ったが熱はなかったのだが…。


俺は昼休みにはちひろと2人で屋上で弁当を食べるようにしているので、この日も2人で屋上に向かっていた。


『ゴホゴホ…』


咳き込む俺にちひろは心配する声をかける。


『大丈夫?もう今日は屋上で食べるのはやめよっか。風邪がひどくなる…』


『…あぁ、ごめん…そうさせて』


こうして俺たちは教室に戻ろうとした。


だが、ちひろは廊下の窓からあるものを見た。