だけど、近藤さん、総司、他の幹部の奴らに聞いても『本人に聞け』と言うだけで何も情報を得られなかった



仕方ねぇから、仕事を早く済ます為に毎日夜遅くまで起きて空子を外へ連れ出すことにした




大変だった
それなりにきつかったし、疲労も溜まりまくった



けど、『ありがとうございます』と言う空子の笑顔を見たらそんなもん吹っ飛んでいって



いつの間にか俺も微笑んでいた





伝わるか分からねぇ
こんな言葉で伝わるか分からねぇ



けど...



「俺こそ、ありがとう。」



そう言って空子の頭を軽くポンと叩く




「え?えっ?え?」



訳がわからない空子は驚きながら俺の顔を見る



そんな簡単に理由は教えねぇ


そう思いながら、驚いている空子の手を引いて屯所へと帰った