空知らぬ雨






「男は竹なのです。真っ直ぐと天を目指し伸び、途中途中、節を...壁を作りながら、真っ直ぐと生きる竹なのです。」





山南さんはそう言って私の頭をポンと優しく叩く。




「それは...山南さんもですか?」



「はい。私もです。それに彼、土方君もです。」



土方さんも...



「それは...頑固な竹ですね」



クスリと笑ってみせると山南さんもそれにつられて微笑む






信じてもらえることがこんなに嬉しいことなんて思ってなかった


認められることがこんなに力になるなんて思ってなかった






新撰組は、それを教えたくれた場所



「山南さん、屯所の警護、頑張ります」




その言葉で山南さんはまた、穏やかに笑った