空知らぬ雨





「は...い…。」




「土方君は、僕と君にこの手薄になった屯所を任せたと言ったのですよ。」



「ッッッ!!!!」




「ふつう、間者かもしれないという方に任せる仕事ではありません。それに、あなたは女性。この仕事はあなたを信じたからの行動ではないでしょうか?」




山南さんの言葉が胸につまった。


堪えてた涙がまた、溢れ出しそうになってくる



「何よ...それっ…。信じなかったくせに、手のひら返したように信じて...男って意味わからないわっ!」



「でも、男は信じたものは最期まで信じ続ける生き物ですよ?」



「女は、最初っから最期まで信じ続ける生き物ですッッッ!!!!」



一つ、また一つと涙が床に落ちる



泣かないって決めたのに...


そんなこと言われたら泣いちゃうじゃないっ!!!!