そうして暫くすると、「にゃあん」と猫の鳴き声が聞こえた。
見るとおいらと同じ縁側に座っていて。
「カルハ」
「やあ、サカズキ。相変わらず君は酒ばかり飲んでいるね」
そう言うなりおいらの頭に飛び乗ってきた白い猫。
赤い目をした白い猫。
だけどこいつぁ本当の姿じゃない。
「聞くところによれば、鶴と一緒に飲んでいたそうじゃないか、ん?私を出し抜くなんて、気が早いぞ子童が」
「わっ、わっ、頭の上で暴れるなって!うわっ、引っ掻くなよっ、イテッ」
「私だって、鶴と居たかったさ」
爪で引っ掻いたり尻尾でバシバシ叩いてきたり。酒が溢れちまうじゃんかよ。


