結衣が空斗さんの妹で空斗さんの死には俺の兄貴が関わってる。

それは確実だった。

でも俺に兄貴に対しての気持ちがない。

薬やレイプ、喧嘩の時素手じゃなく何でもOKだと思ってる奴なんて兄貴なんて思ったことねぇー…

「空斗と五十嵐龍也、勝ってたのは空斗のはずだった。なのに…アイツが五十嵐龍也が…」

拳をこれでもかってくらいグッと握る結衣にこれからのことが予想できた。

「 私に拳銃を向けた。」

時が止まった。

予想外だったから空斗さんじゃなくて結衣に?

「兄貴は結衣に惚れてるんだろ?なのに何でだ?あ、」

分かってしまった。