高校1年生。春。

初めての通学路。初めての靴箱。初めての廊下。

そして初めての教室。



私の名前。椎名 実紅。

性格は…そうだなあ

わりとおおざっぱで、活発なのかな。

恋愛とかそんなしたことないし、そもそも好きとかよくわかんないって感じ。

きっとこれからもわかんないんだろうなあ




とか思ってみる、SHRの真っ最中。

入学式はガッチガチでよく覚えてないけど。

なんかもう1日たっちゃったらぼわーん。てなってる。

着慣れない制服も、すごく綺麗な私立独特の椅子も。



担任の話を録に聞かずに、朝のSHRは終わってしまった。

でもまた1時限目から学活だから、また担任。

またあの印象の強い真っ青なジャージで入ってくるんだろうな。

休み時間はなにもせずに、トイレにだけ行って過ごす。

よーし、これでいいや。

とか考えてたらもう休み時間の終わりのチャイム。

「えー。」

思いっきり独り言だけど、聞こえてないよね。

「すわれー」

んー、女の人が良かったなあー。担任。

「じゃあさっそくだけど、席替えをします。」

急に唐突なことを言う先生。

みんなざわざわし始めちゃったよお




てゆうか!もう席替え…?早くないか?



「くじで決めるぞー」

まだ会長も議長も決めてないけど?

大丈夫かなあ、この先生。

でもくじを引くしかなくて、みんなで襦順番に席を立って教卓に向かう。
引く人引く人、なんかつぶやいてるけど、みんな独り言になっちゃってるし。

「あー、私12番だあ」
「あれ?白紙なんだけど」


おーい!大丈夫?先生ー。