朱雨に鉛




「もおーっ、キールのせいで血生臭くなっちゃったじゃないっ!この服お気に入りだったのに……」



しょんぼりとする女性だが、彼女の近くには誰一人としていない。

一体誰と話しているのだろうか?



(べっつに、いいじゃねえか。また新しいやつ買えばいいだけだろ?)


「そーゆう問題じゃないのーっ」



端から見れば怪しい女性。

しかし彼女は実際話をしているのだ。

彼女の脳内にいるらしい、【キール】という男性と会話をしていた。


つまりは、二重人格と。