「梨花さーん。着きましたよー。」

はっ!!私は寝てしまったようだ。自転車のりながらよく寝れたな。

「ここ…どこ?」

「ここの公園知らない!?」

「うん。初めてきたぁ。」

「お前って珍しいのな。」

「だって知らないし。」

「そぉか。じゃあ、俺がこの公園教えてやるよ。」

隼人に手を引かれ、公園内を一周した。隼人のおかげでたくさん知ることが出来た。

「楽しかったー。今日はありがとう!」

「こちらこそ。誕プレ選んでくれたしな。」

「この誕プレ、誰にあげるの?彼女?」

「いや。俺は彼女いないよ。」

「それじゃあ、誰にあげるの?」

「梨花もそのうちわかるよ。」

「そっか。」

「それじゃあ、帰りますか。」

はーい、と言わんばかりにまた自転車に乗った。隼人は正反対の梨花の家まで送ってくれた。

「今日はいろいろありがとう。送ってもらっちゃったし…。後でお礼する。」

「いや、お互い様だからお礼なんかいいよ。むしろ俺がする立場だろ。」

「ううん。お礼させて。」

「じゃあ、お言葉に甘えて。」

「うん。」

「俺…帰るな。じゃあ、また明日。」

「うん。また明日ね。」

隼人は自転車を漕ぎだした。さっきまで近かった隼人の姿はすぐに見えなくなった。