私には水上誠という好きな人がいた。
もちろん、片思い。
といっても、小学四年生からのニ年間の片思いだった。
私は結構一途な方なんだ。

クラスは小学一年生から一緒。
しかも、出席番号は前後。
運命って思うけど、恋には発展なし。

…中1の秋
「梨花ぁ。今日あーそーぼっ!」

「うん!遊ぼー。今日は梨花が誠ん家行くね?」

「分かった。待ってるね♪」

いつものように約束をし、家に行った。
このときはまだ付き合ってない。

「お邪魔しまーす。」

「あー梨花。今日は親がいないんだぁ…。」
「そーなんだ。珍しいね。」

「まぁね。まぁ、上がれー。」

この家は第二の家と言っても過言ではない。
それくらい仲が良かった。
親も仲が良かったし、そのせいもあった。

沈黙…。沈黙…。沈黙…。
「なぁ、梨花?」

沈黙を破ったのは誠だった。

「何?」

「俺と付き合ってくんねぇ?」

「え…?」

「俺、ずっとお前の事が好きなんだ。
だから付き合ってくんねぇか?」

「こんな私でいいの…?」

誠がうなずいた。
私は初めて誠の前で泣いた。

「やっぱり、俺じゃあ…ダメか?」

「うぅん。ダメじゃないよ。
だって、私も誠の事好きだもん。」

「じゃあ、付き合ってくれる?」

「うん。」

私たちは付き合い始めた。
誠は数えきれないほどキスをした。
この時私は幸せだった。


デートを沢山してキスとかも沢山した。
私は幸せ者だと思ってた。
当然別れることはないと私だけでなく、みんなが思った。

…ある日
私は今日も親がいない家、誠の家にいた。

「なぁ、そろそろやらねぇ?」

「え?何を?」

「決まってんだろ…!」

「は!?私はやりたくない…。ごめんね。」

「ふざけんなよ!お前は俺の事嫌いなのかよ!
やらせねーと別れるぞ。」

「誠、最低。きゃっ。」

う、動かない。
完全に固定された。

「やめてっ。怖いよ。」

「うるせー!」

誠がだんだん荒く私を扱う。
怖い、怖いよ…。

私は脱がされ、意味もなく愛撫される。
そして、一つになった。


私は行為が終わった後、すぐに家に帰った。
携帯のバイブがなり、携帯を開いた。

受信:水上誠
わかれよう。

送信:水上誠
分かった。

この時から、私は男が恐怖症になった。
そして誓った。
“もう男は信じない”

もう信じることはないだろう……。