その日の放課後。

俺は今、喫茶店にいてある人を待っている。

「お待たせー。ごめん。遅くなっちゃった。」

そう。陽香だ。今日は陽香に相談する。

「あぁ。大丈夫だよ。気にしないで。」

「んで、話って何?」

「梨花の事なんだけど…。」

「あ!待って!そのことなら私も相談ある。まぁ、竜一が先に言って?」

「わかった。実は梨花、隼人に気があるみたいで、一緒にいること多くない!?」

「なぁんだ。そんなことか。」

「そんなことか、じゃねぇんだよ。」

「いや、私も一緒だから。」

「まじかぁー…。」

「うん。ってか、前々から思ってたんだけど、竜一って好きなの?」

「え!?誰を!?」

「今の話の流れからして梨花に決まってるじゃない。」

「梨花が好き!?俺が?」

「えっ?違う?」

「ん、んな訳ねぇから。」

「いや、竜一、焦りすぎだから。」

「は!?別に焦ってねーし。」

「ははっ。認めればいいじゃん。」

「だ、だって、俺が梨花を好きになるはずかないからさ。」

「嘘つき。嘘つきは…。」

「はいはい。すみませんでした!」

「ってことは?」

「あぁ、そうだよ。俺は梨花が好きなんだよ。だから余計隼人ってヤツが気になるんだよ。」

「なぁるほど!」

陽香は笑っている。というよりは、にやにやしてる。気持ち悪いのにも程がある。

「んじゃ、まかしときっ!」

俺はよくわからなかったが、陽香に任せることにした。俺はあんなに変わると思わなかった。