私は頷くので精一杯だった。
「なぁ、のん、笑って見送ってくれよ。」
「わ…か…ってる…」
目にたまった涙を、
ごしごしと拭き、
かなたをみて、最高の笑顔を
ひっしで送った。
「のん、愛してるよ。」
そういって、かなたは、
最初で最後のキスをした。
不思議と温かい気がした。
分からないけど…かなたの香りがした。
太陽のいい匂いだった。
かなたがいってしまってから…
雨がザーザーと音をたて、降った。
私はどしゃ降りの雨が、
かなたの涙に感じられ、
つられてその場に泣き崩れた。
だけど、私が泣くと、
雨はやみ、まぶしい太陽が顔を出した。
さっきまで、泣いてたくせに。
泣かないで。とでも言いたげに
君は笑う。
私の…大好きな笑顔で。
私の初恋の人は、幽霊でした。
笑顔が、とても輝かしい…
すばらしい、人でした。
そんな、あの人の笑顔が、
まぶたの裏に残って消えません。
それぐらい、大好きだした。


