もらったクレープのチョコレートソースが、妙にビターに感じた。
ただ、それがあたしを現実と繋いでくれて、少し冷静になれた気がした。
イスの下に置いてあったカバンを取ろうとして振り返った時、見慣れた姿を見つけた。
「……あ、恭也だ、」
すると、くすりと笑う声が聞こえた。
「折角二人きりだから、教えなかった。ゴメンな。」
その笑顔にはいつもと違ってどこか悲しげな色が交ざっていて。
幼馴染みとしか思ってない癖に、ズルいと思う。
そんな顔されて、涼介以外を見られる筈がない。
「恭也も気づいてるっぽいから、行ってきな。荷物見とくよ。」
そう言うから、そっと恭也たちのテーブルに近づいて行った。

