ミルクをゲージから出してあげると勢いよく飛びついてきた。



『わかったよーよしよし』



ふわふわとした真っ白な毛だから“ミルク”。




ミルクは捨てられていたんだ。



雨にびしょびしょに濡れて,小さなダンボールの中で
…ただ震えてた。



タオルで拭いてあげて,ミルクを抱いたまま電車に乗ったんだ。



なぜだか恥ずかしくもなんともなかったのを覚えてる。