月光~都会のとある裏組織~

どこにでもある商店街を歩く
会話といえば十和が一方的に
楽火に話すのを楽火が答える

歩いている途中に
すれ違う人々は皆、
普通の人で。
楽火や十和が日々している
ことなど知るよしもない。

*

「お腹すいたなぁー」

「夕方だもんな」

楽火は十和の話を
軽く聞き流しながら
ふと通り過ぎる路地を見た

ふと見たその路地に
動く黒い影。


「楽火?どうした?」

「…写真の奴だ」

「写真?」

楽火は駆け出した

その黒いマント姿は
確かに梨梨から
送られてきた廃ビルの
者そのものだった

「…っ楽火待て!」

楽火は十和の声に構わない


路地に入った
その時だった。

「…なっ」

明らかに後ろにいた十和が
目の前にいて路地を
塞ぐようにして立っている

「そこどけよ」

「買い出し中だろー」

いつものように言う十和