「早く中に入れろよ」 あっ、あぁ! そっか、そういうことか! 「すいません!どうぞ入ってください!」 「お邪魔しまーす」 靴を脱いでスタスタとリビングへ歩いていく佐倉先輩の背中を見つめて考える。 あれは、ほんとに佐倉先輩? あの学食で会った時みたいな笑顔なんて一切なかったけど! さっきから無表情で、かなり口も悪い感じだし! ………まぁ、まだ分からないよね? そう考えて、私もリビングへ向かった。