その空き教室は、たくさんの資料が置いてあるわりに綺麗で ちょっとした隠れ家みたい。 教室の真ん中にある2つの机に、渡瀬先輩と──… 「おっ!?」 王子様もいる!! そっか、だから桃琴は連れてきてくれたのかぁ! 「お?」 「い、いえ!何でもないです!」 不思議そうに首を傾げる渡瀬先輩と王子様───改め佐倉先輩に、 ブンブンと首を振る私。 「あの、大河先輩!ちょっとお話出来ませんか?」