「ふわあ~……あ、おはよう恭汰!」



朝イチにこんな可愛い笑顔を見れる俺は、世界一の幸せ者なんじゃないかと思ったりする。


胡桃は目をごしごし擦りながら、覚束ない足取りでやってくる。



「はよ、胡桃」


俺は座っていたソファーから立ち上がって、胡桃を抱き締める。


俺より20センチくらい身長が低い胡桃は腕の中にすっぽり収まる。



「ど、どうした、の……?」


いまだにぎこちないタメ語。


ずっと敬語使ってたからしょうがねーのかな。



───1月中旬。


俺は胡桃の家にやっかいになっている。