決心して名前を呼ぼうとした瞬間身体を離された。 「……ほら」 楽しそうに口角を上げる先輩。 ……じゃなくて。 「恭汰……大好き!」 面と向かっては言えなくて、抱きつきながらそう言った。 は、恥ずかしい……っ! 「ズルいな、胡桃は……」 そっと身体を離されて、気付けば先輩……恭汰の唇につかまった。 「んんっ……」 その声は静かな図書室に響いて、さっきとは比べられない恥ずかしさが襲う。