せ、先輩……! その言葉に学食がざわざわと騒がしくなる。 「……ふう」 先輩は周りの騒めきを気にすることなく椅子に座った。 そして何食わぬ顔でカツ丼を食べ始める。 「せ、先輩……」 「ん?」 「い、いえ……何でもないです」 「そ?じゃあ早く食べろよ」 私は頷くとまたオムライスを食べ始めた。 嬉しくて仕方ないのに、黙ってしまうしかなかった。 学食はまだざわざわと騒がしかった……