いいなぁ、お母さん…… 「……胡桃」 お母さんの背中を目で追っていると、先輩に名前を呼ばれた。 お母さんから先輩に目を移して首を傾げる。 「……どうしましたか?」 「胡桃には、これ」 トンッとテーブルに置かれた四角い小さな箱。 これが、私へのプレゼントってこと……? 「先輩!これ私に……?」 「胡桃以外に誰がいんだよ」 「だ、だって私、何も用意出来てませんよ!」 パーティーのことで頭がいっぱいだったから……