私の言葉に照れた先輩はもうすでにいなくて。 呆れたような表情から、とろけるような甘い表情に変わった。 「可愛いのは胡桃の方だろ。その上目遣い、計算かよ……」 後半はボソボソとつぶやいた先輩に、私は首を傾げる。 ……ってそんなことより!! 先輩がか、かか可愛いって言った!? 滅多にないよねこんなこと!! 「あっ着きました!早く家に入ってあったまりましょう!」 そそくさとエレベーターを降りたのはもちろん私。 あー……助かった。 ドキドキして心臓止まっちゃうかと思ったよ。