いやいやいや! 先輩が半ば無理やり繋いできたんじゃないですか! ……とか思いつつ嬉しかったりするんですけどね。 「……早く行くぞ」 「えっ……先輩、どこか行きたいところがあるんですか?」 先輩のペースに合わせていたら、いつの間にか学校外に出ていた。 こんなに急ぐなんて……よっぽど行きたいところかな? 「カラオケ、行かねーの?」 足を止めた先輩が私の方を一瞥したあと、少し照れたように目線を逸らした。